−たわ(tawa)−
・たわいない・たあいない 1.酒に酔ったり、寝入ったりして正体がない。正気がない。たわいがない。 用例:雑俳・俳諧帑−13「たわいなし・枕はづして子は寐入」 2.考えにしっかりしたところがない。幼くて思慮分別がない。誤魔化したり、言い包(くる)めたりするのが簡単である。 用例:洒・志羅川夜船「あいかたのしんぞうたわいなきをさいわいに」 3.手応えがない。張り合いがない。取るに足りない。相手にするのに容易である。 例:「たわいなく負ける」 用例:雑俳・ちへ袋「功者は角力たはいなう見へ」 ★近世以降の語<大辞林(三)> ★「他愛」と書くのは当て字<国語大辞典(小)> 参考:たわい 確固とした態度や考え。跳ね返ってくるような手応え。 用例の出典@:俳諧帑(はいかいけい?) 雑俳。明和5年(1768)〜文政10年(1827)頃。・・・調査中。 用例の出典A:志羅川夜船(しらかわよふね) 洒落本。・・・調査中。 用例の出典B:ちへ袋(ちえぶくろ) ・・・調査中。
・戯けを尽くす(たわけをつくす) 酷(ひど)く馬鹿げたことを言ったり行なったりする。 ★「戯け」の語源について、田畑を子に分与することの愚を言った「田分け」からという説があるが、明らかに後から作られたものであり、誤解。単に、常識外れの意味の「戯(タハ)」から。