−てに(teni)−
・手に汗を握る(てにあせにぎる) 危ない場面や緊迫した場面を近くで見ていて、はらはらする。また、見ていて緊張したり興奮したりする。 類:●手に汗握る
・手に余る(てにあまる) 自分の力では及ばない。どう処理して良いか分からない。 類:●手に合わない●手に負えない●手が付けられない●力に余る●力に負えない 例:「今どきの子供は大人の手に余る」
・手に合わない(てにあわない)[=合わず・合わぬ・合わん] 1.道具が手に馴染まない。使い勝手が悪い。2.自分の力ではどうにもならない。処置に困る。 類:●手に余る
・手に入る(てにいる・はいる) 1.熟練している。 例:「料理は手に入ったものだ」 類:●お手の物 2.自分のものになる。手に入(はい)る。
・手に入れる(てにいれる) 1.自分のものにする。入手する。 類:●手に入る●掌中に収める●掌(たなごころ)にする 2.相手を自分の思い通りにする。また、相手を籠絡(ろうらく)する。
・手に負えない(てにおえない) 自分の力ではどうにもならない。 類:●手に余る●手に合わない●手が付けられない●力に余る●力に負えない●煮ても焼いても食えぬ●持て余す
・手に落ちる(てにおちる) その所有となる。また、その支配下に入る。 類:●手に帰す 例:「敵の手に落ちる」
・手に覚えがある(てにおぼえがある) 世間に通用するだけの技術を修得している。技術を十分に身に付けていて、自分の技能に自信がある。 類:●腕に覚えがある
・手に掛かる(てにかかる) 1.世話になる。2.取り扱われる。 例:「彼の手に掛かればものの5分で片付く」 3.処分される。また転じて、殺される。処刑される。危害を受ける。
・手に掛ける(てにかける) 1.自分で行なう。心のままに行なう。2.自分で世話をする。 類:●手塩に掛ける 3.自分の手を下す。また、自分の手で殺す。
・手に帰す(てにきす) その所有となる。その支配下になる。 類:●手に落ちる
・手に据えた鷹を逸す(てにすえたたかをそらす) 飼い馴らした鷹を放したところ、鳥を取らないで逃げてしまったという意味で、一旦手に入れた物を取り逃がすこと。
・手にする(てにする) 1.自分の手で持つ。直(じか)に手に取る。2.自分のものにする。受け取る。 類:●落手する
・手に立つ(てにたつ)[=足る] 手応えがある。相手とするに足りる。
・手に付かない(てにつかない) 他に心が奪われて、その事に集中できない。 例:「勉強も手に付かない有り様」
・手に唾す(てにつばきす・つばす) 事に着手しようとして、勇気を奮い起こす。 類:●手薬煉を引く
・手に手に(てにてに) 同様な物を銘々(めいめい)がその手にする。 類:●てんでに 例:「手に手に武器を持つ」
・手に手を取る(てにてをとる) 互いに手を取り合う。仲良く行動を共にする。特に、相愛の男女が連れ立って行くこと。 類:●手を携える
・手に取るよう(てにとるよう) 1.手中にあるかのように、極めて近く、または明瞭に見えたり聞こえたりする。 例:「相手の動揺が手に取るように分かる」 2.容易(たやす)く事を運ぶ様子。すぐにも実現しそうなこと。
・手になる(てになる) ある人がそのことに当たる。 例:「名人の手になる逸品」
・手に握る(てににぎる) 自分の所有とする。また、自分の配下にする。
・手に乗る(てにのる) 1.欺(あざむ)かれて術中に陥(おちい)る。欺(あざむ)かれる。 例:「その手には乗らない」 2.思うままになる。自由になる。 類:●手立てに乗る
・手に入る(てにはいる) 1.自分のものになる。 2.熟練している。 類:●お手の物
・手にも堪らず(てにもたまらず) 1.手に負えない。2.早業(はやわざ)が優れている。
・手に持った物を落とすよう(てにもったものをおとすよう) 茫然として自失すること。ぼんやりと気抜けした様子。 類:●茫然自失