−てん(を)(tenwo)−
・天を仰いで唾する(てんをあおいでつばきする)[=に向かって唾(つばき・つば)を吐く] 天に向かって唾を吐けば自分の顔に掛かる。他人を害しようとして、却って自身が災いを招くことの喩え。 類:●天に向かって唾す●天に唾す●風に向かって唾す●自業自得●身から出た錆●悪事身に返る 出典:「四十二章経」 用例の出典:四十二章経(しじゅうにしょうきょう) 経典。後漢、明帝の時代(0057〜0075年)か? 1巻。迦葉摩騰(かしょうまとう)と竺法蘭(じくほうらん)が、勅命によって洛陽白馬寺で訳したといわれる。出家後の学問の道と日常生活について教訓したもので、42の教訓が書かれている。中国最初の漢文による仏教経典とされるが、その史実性には疑問がある。
・天を怨まず人を咎めず(てんをうらまずひとをとがめず)[=尤(とが)めず] どんなに不遇であるからといって、運命を恨んだり他人を咎(とが)めたりしないで、自ら修養に努める。 出典:「論語−憲問」
・天を衝く(てんをつく) 1.非常に高いこと。 例:「天を衝くほどの楼閣」 2.素晴らしい勢いであることの喩え。 例:「意気天を衝く」
・天を幕とし地を席とす(てんをまくとしちをむしろとす) 豪放磊落(ごうほうらいらく)で、天地を家とする意気があること。
・天を摩する(てんをまする) 天に接するくらい高い。高層の建築物のこと。 類:●摩天楼