−てし(tesi)−
・手塩に掛ける(てしおにかける) 直接気を配りながら、手ずから世話をする。手に掛けて養育する。 用例:談・化物判取牒−三「手塩にかけて育立し娘」 ★「手塩」は、昔の食膳に添えられていた少量の塩のことで、転じて、「手ずから面倒を見る」・「手ずから世話をする」の意味となった。 ★「手塩“を”掛ける」でなく“に”なのは、「手塩」と「手に掛ける」の混淆語であるからと考えられる。 用例の出典:化物判取牒(ばけものはんとりちょう) 談義本。・・・調査中。
・弟子七尺去って師の影を踏まず(でししちしゃくさってしのかげをふまず) 弟子が師に随行する時には、七尺離れて影も踏まないようにするということで、弟子は師を尊敬し、礼儀を忘れてはならないという戒(いまし)め。 類:●三尺去って師の影を踏まず
・出しゃばる(でしゃばる) 自分に関係ないことに、余計な口出しや手出しをする。また、他人を押し退けて前へ出る。己の分際も弁(わきま)えず、厚かましく口出しをする。 類:●出過ぎる 用例:咄・鹿の子餅−唐様「『おらも一番書てもらいたい』と出しゃばり」