−てう(teu)−
・手打ち(てうち)[=手討ち] 1.武器を用いずに素手で打ち殺すこと。また、自分の配下を自分の手で斬り捨てること。 用例:金刀比羅本保元−中「筑紫の御曹司の御前にて、宗との侍二人手討(テウチ)にして罷出ぞや」 2.武士が家来や町人などを斬り捨てること。 用例:伎・韓人漢文手管始−一「モウ聞捨られぬ。手討にするぞ」 ★主に「手討ち」の字を使う。 3.蕎麦(そば)・饂飩(うどん)などを機械によらないで手で作ること。また、その蕎麦や饂飩。4.手を打ち鳴らすこと。拍子を取って手を叩くこと。5.歌舞伎用語。劇場で顔見世狂言のとき、劇の途中で贔屓(ひいき)の連中が土間に立って、祝いのため手を打ったこと。また、役者や芸人を抱える大夫(たゆう)元が自力で興行すること。6.約束・和解の成立のしるしとして、また、祝い事などに一同揃って手を打つこと。転じて、約束・和解が成立すること。 類:●手締め 例:「手打ち式」