−ちか(tika)−
・血が上がる(ちがあがる)[=起こる・上(のぼ)る] 1.精神的ショックや、産後の疲労などによって、逆上(のぼ)せるなどの異常を起こす。2.興奮して頭に血が集まる。かっとする。 類:●逆上する●上気する 例:「頭に血が上がる」
・血が通う(ちがかよう) 1.血が流れている。生きている。2.事務的公式的でなく、人間的な温かい感情や思い遣りがある。 例:「血の通った行政」
・地が傾いて舞いが舞われぬ(ちががたむいてまいがまわれぬ) 踊り手が、上手く踊ることができないのは舞台が傾いているからだと言い訳する。1.自分の怠慢や失敗を棚に上げて、責任を他人に擦(なす)り付けることの喩え。 類:●堂が歪んで経が読まれぬ 2.屁理屈を捏(こ)ねて勿体(もったい)ぶり、なかなか行動に移そうとしないことの喩え。 類:●勿体を付ける●堂が歪んで経が読まれぬ
・近き縁(ちかきゆかり) 1.血縁が近い者。2.親しい間柄。
・近くて見えぬは睫(ちかくてみえぬはまつげ) 自分の睫は近すぎて見えない。 1.身近なことは案外気付かないものだということ。 類:●秘事は睫の如し●遠きを知りて近きを知らず●灯台下暗し 2.他人の短所などは良く見えるのに、自分のことは案外分かっていないものだという喩え。 類:●傍目八目
・近くの他人(ちかくのたにん) 「遠くの親戚より近くの他人」を略した言葉で、遠くに住んでいる親戚よりも近所に住んでいる他人の方が、いざというときには頼りになるということ。隣人を大切にしなければいけないという教訓。
・血が騒ぐ(ちがさわぐ) 興奮して、じっとしていられなくなる。腕を揮(ふる)いたくなる。感情が昂(たか)ぶる。 例:「ラガーマンだった頃の血が騒ぐ」
・近しき中に礼儀あり(したしきなかにれいぎあり・うちに〜)[=垣を結(ゆ)え] 親密過ぎて節度を越えれば却(かえ)って不和の元になるから、礼儀だけは守るようにすることが必要である。 類:●親しき中にも礼儀あり
・地下に潜る(ちかにもぐる) 国家からの干渉を避けて、世間に知られないようにして非合法な社会運動や政治運動をする。また、また追及を逃れるため、世間から身を隠す。
・血が上る(ちがのぼる) → 血が上がる
・血が引く(ちがひく) 恐怖や驚きで顔が青褪(ざ)める。 類:●血の気が引く
・近火で手を焙る(ちかびでてをあぶる) 1.手を温めるなら、遠くの火を当てにするより、小さくても近くの火に頼る方が良い。遠い将来の大きな利益より、目先の小さな利益を物にする方が先決だということの喩え。2.動けばもっと暖かいところがあるのに、近くの火鉢で間に合わせる。手近な利益に飛び付かず、長期の展望を持ちなさいということの喩え。
・近惚れの早飽き(ちかぼれのはやあき) 惚れっぽい人は、飽き易いということ。また一般に、ものごとに熱中し易い人は熱意が冷めるのも早いということの喩え。 類:●熱し易いものは冷め易い●A
hasty meeting a hasty parting.(早く出会って、早く別れる)
・近道は遠道(ちかみちはとおみち) 近道は往々にして悪路だったり危険だったりして、却(かえ)って時間が掛かるものだということ。手っ取り早く仕上げようとして手を抜くと、後で却って手数が掛かる。回り道のようでも、安全で確実な道を選ぶのが賢明だということ。 類:●急がば回れ●The
more hurry, the less speed.
・力及ばず(ちからおよばず) 努力をしたが力が足りない。どうにも仕方がない。 類:●是非ない 用例:平家−六「勅命なればちから不及」
・力瘤を入れる(ちからこぶをいれる) 特に注意して熱心にものごとに対処する。特別に重要と思われることに熱心に尽力する。また、好意を寄せるものに、重点的に熱意を傾ける。 類:●力を入れる●力を込める 例:「受験勉強に力瘤を入れる」
・力に余る(ちからにあまる) 自分の力の及ぶ範囲を越える。 類:●手に負えない
・力にする(ちからにする) 頼みにするという意味で、精神的な支えとして、他人に縋(すが)り、寄り掛かること。
・力になる(ちからになる) 1.助けとなる。人のために骨を折る。尽力する。 類:●力を貸す●力添えをする 例:「困ったときは力になるからね」 2.頼れる。頼みどころになる。
・力任せ(ちからまかせ) 加減しないで出せる限りの力を出すこと。
・力のモーメント(ちからのもーめんと)[=能率] モーメントは英語のmoment。力が物体をある一点を中心に回転させる効果を表わす量。異なる作用線上にあって、大きさが等しく平行で逆向きの二つの力。その点から力の作用線に下した垂線の長さと力の大きさとの積で表わされる。 類:●偶力
・力山を抜き気は世を蓋う(ちからやまをぬききはよをおおう) その力は山を引き抜くほど大きく、その盛んな意気は天下を一呑みにする勢いである。威勢がよく意気が盛んであることを言い、英雄の勇壮な気概を表現したもの。 類:●抜山蓋世 出典:「史記−項羽本紀」「力抜山兮気蓋世、時不利兮騅不逝、騅不逝兮可奈何、虞兮虞兮奈若何」 ★項羽が垓下(がいか)で漢軍に包囲され、四面楚歌の声を聞いて詠った詩の一節。
・地から湧いたよう(ちからわいたよう) 突然、地中から飛び出してきたように、これまでなかったものが現れたという意味で、不意に人や物が目の前に出現した時の形容。 例:「天から降ったか地から湧いたか」
・力を合わす(ちからをあわす)[=合わせる] 助け合ってものごとをする。一緒になってものごとに当たる。
・力を入れる(ちからをいれる) 1.力を込めてする。一所懸命になってする。2.骨を折る。努力する。3・他人のことに助力する。応援する。 類:●贔屓(ひいき)にする●肩入れする
・力を得る(ちからをえる) 助けを得て活気付く。何かに励まされて力付く。 例:「声援に力を得て頑張る」
・力を落とす(ちからをおとす) がっかりする。気力を急に失う。元気を失う。失望する。 類:●落胆する
・力を貸す(ちからをかす) 手助けをする。手伝う。助力する。 反:■力を借りる
・力を借りる(ちからをかりる) 手助けをして貰う。手伝って貰う。 反:■力を貸す
・力を立てる(ちからをたてる)[=込める] 力を特に強く入れる。 用例:徒然草−五三「ただ力をたてて引き給へ」
・力を付ける(ちからをつける) 1.元気になるように励ます。 類:●力付ける 2.学力や技量が向上し、揺るぎないものになる。実力が付く。
・血が沸く(ちがわく) 感情が昂(たか)ぶる。興奮する。元気が迸(ほとばし)る。 類:●血湧き肉踊る