−とひ(tohi)−
・鳶が鷹を生む(とびがたかをうむ)
・飛び切り(とびきり) 1.高く飛び上がって斬り付けること。 例:「天狗(てんぐ)飛び切りの術」 2.程度が普通でないこと。遥かに優れていること。ずば抜けていること。極上。 例:「旬のものは飛び切り美味い」
・飛び付く(とびつく) 1.身を躍(おど)らせて相手に掛かってゆく。勢いよく飛んで取り付く。 類:●飛び掛かる。 用例:愚管抄−二「樋口京極辺より出来たりける火、思ひもよらぬに飛付て焼にけるなり」 2.興味を持ったものや、欲しいと思ったものにすぐ手を出す。 用例:談・根無草−後「此子は一はねはねふと思へば、飛(トビ)つく程慾いから」
・鳶に油揚げを攫われる(とびにあぶらあげをさらわれる) 思い掛けず、横合いから大切なものを奪われる。当然自分のものになると思っていたものを、不意に横取りされて呆然とする様子。
・飛び火する(とびひする) 1.火災のとき、火の粉が飛んで、別の家などに燃え移る。 例:「強い北風に煽られて3軒先まで飛び火した」 2.事件などが、関係がないと思われていた人や場所にまで及ぶこと。 例:「汚職事件は政界にも飛び火した」
・飛び回る(とびまわる) 1.空中をあちこちと飛ぶ。 例:「蝿が飛び回る」 2.飛びながらあちらこちら回る。自由に走り回る。跳ね回る。 用例:中華若木詩抄−上「只今は、いづくの蜃雲の辺にか、差々の影をうつして、飛まわるらん」 3.ある目的のために諸方を駆けずり歩く。 類:●奔走する 例:「資金集めに飛び回る」
・鳶も居住まいから鷹に見ゆる(とびもいずまいからたかにみゆる) 身分が卑(いや)しい者でも、起居や動作が正しければ上品に見えるということの喩え。