−とう(ら)(tou9)−
・桃李言わざれども下自ずから蹊を成す(とうりいわざれどもしたおのずからけいをなす)
・東籬採菊(とうりさいきく) 1.家の東側の垣根(かきね)に生える菊を摘(つ)む。煩(わずら)わしい俗世間から離れた田園生活を営(いとな)むことの喩え。 類:●隠遁(いんとん)生活 出典:陶淵明の飲酒詩「採菊東籬下、悠然見南山」 2.東洋画の画題。1.をモチーフにして、籬(まがき)の菊に人物を配した図柄が多い。
・道理で(どうりで) ものごとの原因や理由に、思い当たる節がある。それは当然だ。なるほど。たしかにそうだ。 例:「初段だそうで、道理で強いと思った」
・桃李の粧い(とうりのよそおい) 桃や李(すもも)の花のような、美しい服装。また、艶(あで)やかな容姿。
・道理百遍義理一遍(どうりひゃっぺんぎりいっぺん) ものの道理を口で百回説(と)いて聞かせるよりも、たった一度で良いから自(みずか)ら義理を尽くした行ないをしてみせる方が、遥(はる)かに相手の心を動かせるものである。
・桃李門に満つ(とうりもんにみつ) 優秀な門下生がたくさんいる。門下に秀才が多いことの喩え。 出典:資治通鑑−唐則天后久視元年
・登竜門(とうりゅうもん)
・道理を詰める(どうりをつめる) 道理を正す。理詰めにする。 用例:浮・桜陰比事−4「色々道理を詰め言葉をつくせども」 用例の出典:本朝桜陰比事(ほんちょうおういんひじ) 浮世草紙。井原西鶴。5巻。元禄2年(1689)。書名は中国宋代の「棠陰(とういん)比事」に対し、棠を桜にかえ本朝を冠したもの。裁判物を扱った短編集。 参考:棠陰比事(とういんひじ) 中国の裁判に関する書物。南宋。1624〜44年頃。桂万栄(けいばんえい)撰。1巻本・2巻本、或いは3巻本がある。書名の「棠陰」とは、周の召伯が巡行の折、甘棠(かんとう)の下で人々の訴えを聞いた故事による(→甘棠の詠)。五代の和魯公父子の『疑獄集』、宋の鄭克の『折獄亀鑑』などから古来の裁判に関する事件を集め、「向相訪賊、銭推求奴」に始まり「承天議尉、廷尉訊猟」に至るまで、2句ずつ72韻の144件を収録。『蒙求』の体に倣(なら)い、それぞれについて注を施(ほどこ)し、出典を示している。
・同類相求む(どうるいあいもとむ)[=集まる] 同じ性質のものは、自然に求め合って集まる傾向にある。 類:●類は友を呼ぶ●同気相求む●牛は牛づれ馬は馬づれ●同声相和す●蓑の傍へ笠が寄る●同性相親しむ
・蟷螂が斧を持って隆車に向かう(とうろうがおのをもってりゅうしゃにむかう)[=取りて〜] 蟷螂が、前足を振り上げて、高く大きい車に立ち向かう。弱者が自分の力を顧(かえり)みないで強者に立ち向かう。無謀で、身の程を弁(わきま)えないことの喩え。 類:●蟷螂の斧
・螳螂窺蝉(とうろうきせん・とうろうせみをうかがう) 《四熟》 蟷螂が蝉を捕らえようと夢中になって、雀が自分を襲おうとしている危険に気付かない。目前の利益に夢中になって、自分の身に迫る危険を顧みないことの喩え。 出典:「荘子−山木」
・蟷螂蝉を搏つ(とうろうせみをうつ) 蟷螂(かまきり)が蝉を捕ろうとして集中するあまり、自分に迫(せま)っている危機に気付かない。目の前の利益ばかりに囚われて、後の災禍を考えないことの喩え。 類:●蟷螂蝉を窺う 出典:「荘子−山木」「蟷螂執翳、而搏之、見得而忘其形、異鵲従而利之、見利而忘其真」<一匹の蟷螂が蝉を捕らえようとしている。その蟷螂はカササギに狙われていることを知らない。そのカササギは、荘子から弓で狙われていることに気付いていない>
・蟷螂の斧(とうろうのおの) 無謀な抵抗。無謀で、身の程を弁(わきま)えないことの喩え。 類:●龍の髭を蟻が狙う●泥鰌の地団太●小男の腕立て●蟷螂が斧を持って隆車に向かう●田作の歯軋り 出典:「荘子」など