−つき(tuki1)−
・付き合う(つきあう) 1.互いにくっ付く。両方からくっ付く。2.交わる。交際する。 用例:甲陽軍鑑−品二四「諸国の牢人に付きあひ、見聞き申すに」 3.行動を共にする。また、義理のため仕方なく相手とともに行動する。 例:「一杯ぐらい付き合えよ」 用例:読・通俗古今奇観−四「只今一人の客にも接合(ツキアハ)ずば」 用例の出典:通俗古今奇観(つうぞくここんきかん) 読み本。淡斎主人訳。明(みん)代中国の話本「古今奇観」を訳したもの。・・・詳細調査中。
・月替う(つきかう) 暦の月が変わる。次の月になる。 用例:万葉−3131「月易(つきか)へて君をば見むと思へかも」
・月が重なる(つきがかさなる) 幾月かが経過する。月数が経(た)つ。
・月が満ちる(つきがみちる) 1.満月になる。2.臨月になる。
・注ぎ込む(つぎこむ) 1.器の中などに液体を注ぎ入れる。注(そそ)ぎ込む。 用例:浄・用明天皇職人鑑−道行「薬の釜の煮へ立に、ねぢわげてしぼり入まがりにつぎこみ」 2.知識などを頭に入れる。 類:●詰め込む 3.人や事業、遊びなどに多くの金品を費やす。 例:「多額の資金を注ぎ込む」
・突き付ける(つきつける) 1.身体に触れんばかりにして差し出す。目の前に差し出す。差し付ける。 例:「刃物を突き付ける」 用例:波形本狂言・釣狐「かしこまってござる(と取に行て持て出て鼻の先へつきつける)」 2.無理に押し付ける。強(し)いて勧める。 用例:虎寛本狂言・縄綯「啼かぬ様に守をせいと云て、私へ其子をつき付て」 参考:波形本狂言(なみがたぼんきょうげん) 和泉流の狂言台本。天明(1780年代)頃。現在では名古屋の共同社が所蔵。<太郎冠者> 用例の出典:釣狐(つりぎつね) 狂言。各流。古狐が白蔵主に化けて、甥(おい)の猟師に狐の執心の恐ろしさを説き殺生(せっしょう)を止めさせる。帰途、油揚げに気を惹かれ、罠に掛かるが必死に外して逃げる。
・突き詰める(つきつめる) 1.一途(いちず)に思い込む。思い詰める。「突き詰めて考える」 用例:日葡辞書「ツキツメタヒト」 2.究極まで押し窮める。ものごとを徹底的に調べる。 類:●突き止める 例:「原理を突き詰める」
・月と鼈(つきとすっぽん)
・突き止める(つきとめる) 1.突き刺して動かないようにする。2.突いて仕留める。突いて殺す。突き殺す。刺し殺す。 用例:浮・武家義理物語−三「三人とも突留(ツキトメ)其死骸のうへに腰をかけて」 3.色々調べて、はっきりさせる。微細に調査して不明な点を明らかにする。 例:「隠れ家を突き止める」 用例の出典:武家義理物語(ぶけぎりものがたり) 江戸中期の浮世草子。6冊。井原西鶴。貞享5年(1688)刊。武家社会の義理にまつわる話題を取り上げ、武家の心情と行動を中心にその心のありようを描く27話から成る。
・月とも星とも(つきともほしとも) 非常に頼りにすることの喩え。 類:●杖とも柱とも
・月並み(つきなみ) 1.毎月決まって行なわれること。月に一度ずつあること。 類:●月例 例:「月並みの会」 2.十二の月の順序。月の移り変わり。 ★「なみ」を「波」に掛けて、歌語として用いられる。 3.新鮮みがなく、有り触れていて平凡なこと。また、その様子。 類:●陳腐●在り来たり 例:「発想が月並みだ」 ★「月並み」は元々「毎月」や「月ごと」などを意味する言葉だったが、正岡子規が自分の革新した新派俳句に対して、有り触れた旧派俳句や短歌を罵って「月並み調」「月並俳句」と批判したことから、「有り触れていて平凡」という意味になった。
・月に異に(つきにけに) 月毎に。月が経つに連れて。 類:●日に異に 用例:万葉−931「いやしくしくに月二異二(つきニけニ)日に日に見とも」
・着きにけり(つきにけり)・着っきにけり 謡曲や浄瑠璃の道行の文の終わりに多く用いられた。 1.ものごとの終わり。お終(しま)い。終局。これきり。 用例:伎・絵本合法衢−四幕「これまでに亭主も十六人持った。着っきにけりが蒲鉾へ落ちたネ」 2.それっきり。終(つい)に。とうとう。 用例:滑・大師めぐり−上「つっきにけり行がたしれず」 用例の出典@:絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ) 歌舞伎。時代物。7幕。四世鶴屋南北、二世桜田治助、福森久助作。文化7年江戸市村座初演。加賀国金沢で、四代孫兵衛が前田大学之助を討った事件を脚色したもの。通称「合邦」。 用例の出典A:大師めぐり(だいしめぐり) 滑稽本。道楽息子もの。・・・調査中。
・月に磨く(つきにみがく) 月の光を浴びて景色が一層美しくなる。月光で磨かれたように輝く。
・月に叢雲花に風(つきにむらくもはなにかぜ)
・突き抜ける(つきぬける) 1.突き破って裏まで通る。突き通る。 例:「壁を突き抜ける」 2.向こう側へ通り抜ける。 例:「裏通りを突き抜ける」