−つう(tuu)−
・通過儀礼(つうかぎれい) フランス語のrite de passageの訳語。 1.人が生まれてから死ぬまでに、節目節目で経験しなければならないとされる、誕生、成人、結婚、死亡などに伴(ともな)う儀礼。 類:●イニシエーション ★他に、入学、卒業、出産や、家督相続、葬送、供養など。七五三や、キリスト教の洗礼やユダヤ教などの割礼なども指す。 ★ベルギー生まれの民俗学者アルノルト・ファン・ヘネップの用語。1909年。ある状態から別の状態へ移行する際に行なわれる儀礼。 2.比喩的に、望まないものごとを押し付けるときに言う。 例:「泥鰌掬いは我が社の通過儀礼だ」
・つうつう 1.ものごとが妨(さまた)げられずに捗(はかど)る様子。何にも邪魔をされず、滞りなく通過する様子。 例:「隙間風がつうつう通る」 2.両者の間に何の妨げもない様子。気脈(きみゃく)を通じている様子。 類:●つうかあ 例:「二人の仲はつうつうだ」
・つうと言えばかあ(つうといえばかあ) 互いに気心が知れていて、一言を口にしただけで、すぐにその意図を了解すること。気心が通じていて仲が好いこと。 類:●つうかあ(ツーカー)●打てば響く ★江戸時代の発祥か? 助詞「つ」「か」の長呼から。いずれも唄(うた)の合いの手などに使われていたらしい。
・痛棒を食らわす(つうぼうをくらわす) 「痛棒」は、坐禅の時、心の定まらない者を打ち据えるのに用いる棒。手酷(てひど)く叱(しか)って懲らしめる。強く叱責(しっせき)する。また、手痛い打撃を与える。
・痛痒を感ぜず(つうようをかんぜず) 身に何の利害も影響も感じない。 類:●痛くも痒(かゆ)くもない