−うお(#uo)−
・右往左往(うおうさおう・うおうざおう) 1.多くの人が右へ行ったり左へ行ったりして入り乱れる様子。 用例:平治−上「兵ども右往左往にはせちがひ」 2.急のことに慌てて、あっちに行ったり、こっちに行ったりすること。混乱して秩序がないこと。 ★多勢の場合にも、一人の場合にもいう<国語大辞典(小)>
・魚木に登る(うおきにのぼる)[=登るが如し] 魚は木に登ったら無力になる。それと同じで、本拠を離れては何もできないということ。主に、慣れないことをしようとしている場合や、やり付けない事をして失敗したときなどに、それを諌(いさ)める言葉として使う。 反:■水を得た魚
・魚心あれば水心(うおごころあればみずごころ)
・魚千里(うおせんり) 魚が千里泳ぐほどの速度ということで、学問の進歩が遅いことを意味する。 出典:「黄庭堅−戯作乃歌二章」「従師学道魚千里、蓋世成功黍一炊」 人物:黄庭堅(こうていけん) 中国北宋の詩人。1045〜1105。字は魯直。号は山谷道人など。江西詩派の祖。その詩風を「江西体」と言う。書家としても優れていた。「山谷内外集」など。
・魚の木登り(うおのきのぼり) 有り得ないこと、あるいは、やることが逆であること。 類:●猿の水練
・魚の泥に息吐くが如し(うおのどろにいきつくがごとし) 魚が泥水の中で苦しそうに息を吸うように、半死半生の状態にある。
・魚の釜中に遊ぶが如し(うおのふちゅうにあそぶがごとし) 災いが目前に迫っているのも知らずにのんびりしていること。
・魚の水に離れたよう(うおのみずにはなれたよう) 唯一の頼りを失ってどうすることもできない状態。
・魚の水を得たるが如し(うおのみずをえたるがごとし) 1.離れられない親密な間柄。親密な交情。2.苦境から脱して、大いに活躍できるようになること。 類:●水を得た魚 出典:「通俗篇−禽魚」「如魚得水」 出典:通俗篇(つうぞくへん)・通俗編 中国の出典辞書。テキコウ編。清代。38巻。天文、地理など38分野の言葉についてその出典を示したもの。
・魚の目に水見えず(うおのめにみずみえず) あまり近くにあるものは目に入らない。
・魚は江湖に相忘る(うおはこうこにあいわする) 最も自然な境遇にいて、何物にも煩わされない状態になる。 出典:「荘子−大宗師」「魚相忘於江湖、人相忘於道術」
・魚は鯛(うおはたい) その中で一番優れたもの。 類:●花は桜木人は武士
・魚を得て筌を捨てる(うおをえてうえをすてる)[=忘る] 魚を捕ってしまうと、捕るのに用いた筌のことを忘れてしまうという意味で、目的を達すると、それに役立ったもののお陰を忘れてしまう。 類:●兎を得て蹄(わな)を忘る 出典:「荘子−外物」