−わけ(wake)−
・訳有り(わけあり) 1.特別な経緯(いきさつ)があること。 2.男女が、恋愛関係にあること。 例:「訳有りの関係」
・訳有る(わけある) 1.恋愛関係にある。情交の関係である。 類:●訳有り 2.一門(ひとかど)の身分である。身分が高い。 用例:浮・好色一代女−55「あれは都のわけある大臣と聞くに」 3.色恋に関わりあるものごと。また、粋(すい)であること。
・訳が違う(わけがちがう) 比べようとするものごとの間に質や種類の差があって、とても比較にならない。 例:「そんじょそこらの包丁とは訳が違う」
・訳が無い(わけがない)[=も無い・は無い] 1.筋道が立たない。理由や道理がない。出鱈目(でたらめ)である。また、意味がない。 類:●馬鹿馬鹿しい 2.正体がない。たわいがない。また「わけもなく」の形で用いて、特別の理由なく。ただなんとなく。また、無性に。 例:「訳もなく涙が溢れ出てくる」 3.容易である。簡単である。 類:●容易(たやす)い 例:「それくらいは訳もない」 4.…である筈がない。 例:「彼が間違える訳がない」
・訳知らず(わけしらず) 人情の機微を理解できないこと。男女間のことに通じていないこと。また、その人。 類:●野暮●不粋
・訳知り立て(わけしりだて) 殊更(ことさら)通人らしく振る舞うこと。また、その様子。 用例:浮・好色一代男−一「わけしりだてなる茶じゅすの幅広はさみ結びにして」
・訳を立てる(わけをたてる) 1.理由を説明する。筋道を立てる。事を処理する。問題を解決する。 類:●始末を付ける 2.情を通じる。情交する。3.金払いをきちんとする。支払いを済ませる。4.遊里で、粋に事を処理する。
・分けても(わけても) 「分けて」を強めたもの。取り分けて。殊更(ことさら)。特に。 ★「も」は助詞
・和顔愛語(わげんあいご・わがんあいご) 《四熟》《仏教用語》 和(なご)やかな表情と、親愛の情が篭もった言葉遣い。虚偽や媚び諂(へつら)いのない、親しみ易く温かい態度のこと。 類:●端正和顔●和顔悦色●和容悦色 出典:「仏説無量寿経−巻上」「無有虚偽諂曲之心、和顔愛語先意承問」