−わさ(wasa)−
・わざくれ心(わざくれごころ) どうにでもなれと、自棄(やけ)になった心。自暴自棄の心。
・業師(わざし) 1.相撲などで、寄り・押しよりも、投げ・捻りなどの変化技に富んだ人。多彩な技を持った力士。2.転じて、術策を用いることに巧みな人。策に長じた人。 類:●策略家
・態とがましい(わざとがましい) 殊更めいて大袈裟である。いかにも意識的な感じである。 類:●態とらしい 用例:源氏−梅枝「いとわざとがましき沈の箱に入れて」 ★「がましい」は接尾語<国語大辞典(小)>
・態とらしい(わざとらしい) いかにも意識的な感じで不自然である。意味ありげである。 例:「態とらしく顰(しか)め面をする」 ★「らしい」は接尾語<国語大辞典(小)>
・山葵が利く(わさびがきく) 1.山葵の味と香りが強烈である。2.転じて、人の言動などが、ぴりっと引き締まる。気の利いた表現などをして、他人に鋭い印象を与える。 類:●さびを利かせる 例:「山葵の利いた論評」
・禍独り行かず(わざわいひとりゆかず) 災難は、往々にして、一つでは済まず、重ねて起こり易いものである。 類:●福重ねて至らず禍必ず重ねて来る
・禍も福の端となる(わざわいもさいわいのはしとなる) 今は禍となっているものも、時が経てば、却って幸福の糸口となっていたということもある。
・禍も三年置けば用に立つ(わざわいもさんねんおけばようにたつ)[=役に立つ・福の種(たね)] 今は禍となっているものも、時が経てば、却って幸福の糸口となることもある。 類:●人間万事塞翁が馬●禍福は糾える縄の如し●禍も幸いの端となる ★「禍も三年」「禍の三年目」などとも<国語大辞典(小)>
・禍を転じて福となす(わざわいをてんじてふくとなす)[=幸(さいわい)となす] 禍を、巧く変えて、幸福になるように取り計らう。 出典:「戦国策−燕策」
・態々し(わざわざし) 1.態とらしく見える。殊更に構えた様子である。 用例:蜻蛉−中「何か、さわざわざしう、かまへ給はずともありなん」 2.話し方が悪い。 用例:名語記−四「ものいひあしく、くちわろき人をわさわさしといへるわさ如何」
・和讒(わざん) 1.一方に取り入ろうとして、事実を曲げ、他人を悪く言うこと。 類:●中傷●讒言(ざんげん) 用例:保元−下「是れは清盛が和讒にてぞあるらむ物を」 2.助言すること。忠告すること。転じて、取り成すこと。 用例:明月記−正治二年正月七日「予和讒云」 3.内談すること。密語すること。4.讒言によって不仲になったとき、実情を述べて再び仲良くなること。また、実情を明らかにして誤解を解くこと。仲介する。