−やり(yari)−
・槍が入る(やりがはいる) 文句や苦情が出る。 類:●横槍が入る
・槍が降っても(やりがふっても) どんな障害や困難があろうとも実行するということ。決心が固いことの喩え。また、風雨を厭(いと)わないこと。 類:●火が降っても槍が降っても●火が降っても雨が降っても●火の雨が降っても
・遣り切れない(やりきれない)[=ぬ・ん] 1.最後まで成し遂げられない。これ以上できない。 例:「残り30分では遣り切れない」 2.我慢できない。耐えられない。敵(かな)わない。 類:●理(わり)無い 例:「寒くて遣り切れない」「寂しくて遣り切れない」
・遣り繰りが付く(やりくりがつく) 算段が付くという意味で、金銭や時間、また仕事の手順などを工夫して、通常無理なことが巧く行くようになること。
・遣り繰り算段(やりくりさんだん) 遣り繰って算段をすること。金銭を色々と工面(くめん)をする。 ★特に金銭上のやりくりの工夫<大辞林(三)>
・遣り繰り身上(やりくりしんじょう) 遣り繰りで辛うじて維持する世帯。
・槍先の功名(やりさきのこうみょう) 戦場での功名。 類:●武功
・槍下の功名(やりしたのこうみょう) 戦場で、敵を槍で突き伏せて首を取ること。また、単に、戦場での功名。
・遣り過ごす(やりすごす) 1.後ろから来るものを先に行かせる。 用例:蜻蛉−中「やりすごして、今はたちてゆけば」 2.なすがままにしておく。相手のするままにして何もしないでいる。 例:「見て見ぬ振りで遣り過ごす」 3.限度を越えてする。やり過ぎる。 類:●度を越す 例:「酒を遣り過ごす」
・槍玉に挙げる(やりだまにあげる)[=上げる] 1.槍の穂先で突き上げる。槍で突き刺す。2.多くの中から選び出して犠牲にする。特に、非難や攻撃の対象にして責める。 例:「首謀者として槍玉に挙げられる」
・遣り手(やりて) 1.ものごとをする人。行なう人。 類:●仕手(して) 2.腕前のある人。ものごとに巧みな人。 類:●手腕家●敏腕家●切れ者 例:「業界一の遣り手」
・槍を出す(やりをだす) 1.突き出す。また、文句を付ける。 類:●横槍を入れる 2.能楽で、誤って先に唄い出し、地謡が揃わなくなる。