−やし(yasi)−
・野次馬(やじうま) 1.老いた牡の馬。または、暴れ馬。2.火事や騒ぎなどに物見高く集まる者のこと。自分には直接関係がないのに、あれこれと口を出す者のこと。他人の尻馬に乗って無責任に騒ぎ立てたりする者のこと。 用例:当世書生気質「外の野郎共も岡焼半分、面白半分、弥次馬になつて助太刀をする」 ★「やじ」は「おやじ」の変化とも、また「やんちゃ」の変化ともいう。その場合歴史的かなづかいは「やぢうま」<国語大辞典(小)>
・夜食過ぎての牡丹餅(やしょくすぎてのぼたもち) 夕食の後に牡丹餅を貰っても有り難くない。なにごとも、時機を逸しては値打ちが損なわれるものだということ。 類:●六日の菖蒲(しょうぶ)●十日の菊●夏炉冬扇 参考:夜食(やしょく) 一日二食であった頃、夜間、別にとった食事の称。午後四時から五時頃に夕食をとり、夜の八時から一〇時頃に別に簡単な食事をする習慣があった<国語大辞典(小)>
・野次を飛ばす(やじをとばす) 相手の言動を妨害するために、嘲(あざけ)り、囃し立てる。大声で野次る。盛んに野次る。
・野心(やしん) 1.狼の子は人に飼われても慣れず、飼い主を傷付けようとする。そのように、慣れ親しまないで、誰かに危害を加えようとする荒い心。 類:●狼子野心 2.謀反(むほん)の心。また、密かに抱いている、身分不相応な企(たくら)み。3.現状よりも更に高い権力・名誉・財力などを得ようとする心。 類:●大望 例:「政治的野心」 4.田園生活を望む心。5.卑(いや)しい心。下品な心。時に、自分を遜(へりくだ)っていう。 故事:「春秋左氏伝−宣公四年」 中国春秋、楚の国の司馬・子良(しりょう)の子・越椒(えつしょう)を指して、子良の兄・子文(しぶん)が「この子は容貌が熊、声は狼のようである。諺(ことわざ)にもあるように、狼の子は最後まで野性の心を失わず、主(あるじ)を害そうとする。きっとこの子は必ず我が一族を滅ぼすであろう」と言った。やがて、成長した越椒は楚王に謀反を起こし、結果、一族は滅びることとなった。
・野心満々(やしんまんまん) 大望(たいぼう)に満ち溢(あふ)れている状態。