−よし(yosi)−
・葦の髄から天井を覗く(よしのずいからてんじょうをのぞく)[=見る] 自分の狭い見識に基(もとづ)いて広大なことについて勝手な判断を下すこと。 類:●管を以て天を窺う ★「よし」は、「あし」の忌み詞。
・誼みを通じる(よしみをつうじる) 親しい交わりを持つようになるという意味で、便宜を得ようとして、相手に交際を求めること。
・四畳半趣味(よじょうはんしゅみ) 待合(まちあい)などの粋な小部屋で、芸者相手に楽しみながら酒を飲んだりする趣味。
・葦原雀(よしわらすずめ) 1.スズメ目ヒタキ科ウグイス亜科の鳥、ヨシキリの異名。2.転じて、口数が多くて煩(うるさ)い人。早口で多弁な人。 類:●お喋(しゃべ)り●鉋屑(かんなくず)へ火がついたよう●油紙へ火のついたよう ★一般に、「雀」は良く喋る者の喩え。
・縦んば(よしんば) 仮令(たとえ)そうであったとしても。仮にそうであっても。 用例:浄・壇浦兜軍記−三「よしんば忍びて観音へ参詣を致すにもせよ」 用例の出典:壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき) 浄瑠璃。全5段。長谷川千四と文耕堂の合作。享保17年(1732)。竹本座初演。題材は源頼朝に一矢を報いようと平家の侍大将悪七兵衛景清と彼に関わる源平両陣営の人々を描いている。今日では歌舞伎・文楽とも三段目の導入部「阿古屋琴責の段」のみがもっぱら上演される。