−よを(yowo)−
・夜を明かす(よをあかす) 寝ないで、朝を迎える。一晩中寝ないでいる。 類:●徹夜する
・世を挙げる(よをあげる)[=挙(こぞ)る] 全国民が一致して事に当たる状況。
・世を出ず(よをいず) 俗世間を逃れ出る。 類:●隠遁(いんとん)する●出家する
・世を厭う(よをいとう) 煩(わずら)わしい俗世間を忌(い)み嫌う。また、そのような気持ちから俗世間を避けて隠遁する。
・世を倦む(よをうむ) この世で生きることに飽き、疲れる。生きることが嫌になる。用例:古今−六六九「世をうみべたにみるめすくなし」 ★多く和歌で、「倦(う)む」の連用形「うみ」と同音の語にかけて用いる<国語大辞典(小)>
・世を籠める(よをこめる) 老い先がまだまだある。年が若く、将来が期待される。
・夜を籠める(よをこめる) まだ夜が明けないでいる。夜明けまでに、まだかなりの時間がある。 用例:枕草子−136「夜を籠めて鳥のそら音ははかるとも」
・世を去る(よをさる) 1.この世を去る。死ぬ。2.世を捨てる。
・世を忍ぶ(よをしのぶ) 世間から隠れる。世間に知られないようにする。 例:「世を忍ぶ恋」「世を忍ぶ仮の姿」
・世を知る(よをしる) 1.世の中のことを知る。世情に通じる。また、男女の情を解する。 類:●世心付く 2.世を治める。国政を執る。
・世を捨てる(よをすてる)[=背(そむ)く・遁(のが)れる・離れる] 俗世を捨てる。隠遁(いんとん)または出家する。
・世を尽くす(よをつくす) 一生を終える。生涯を送る。 類:●他界する
・夜を徹す(よをとおす・てっす) 「徹夜」の訓読み。宵から夜明け方に及ぶ。一晩中ものごとを行なう。
・世を響かす(よをとどろかす) 世間に広く知れ渡る。世間の評判となる。
・世を張る(よをはる) 世間体(せけんてい)を繕(つくろ)う。体裁を繕って世間を渡る。 類:●見栄を張る
・夜を日に継ぐ(よをひにつぐ)[=籠(こ)める] 昼の時間に、夜の時間まで付け足すという意味で、昼も夜も休まないでものごとを行なうこと。昼夜の別なくものごとをする。 類:●夜を昼に成す
・世を日に増す(よをひにます) 日ごと夜ごとに、次第に増加する。
・世を渡す(よをわたす) 1.衆生を苦海から涅槃(ねはん)へ渡らせる。世の人を救う。 類:●済度(さいど)する 用例:栄花−鶴の林「仏の世に出で給ひて、世を渡し給へる」 2.隠居して跡目を譲る。 用例:浮・胸算用−5「子孫に世を渡し」
・世を渡る(よをわたる) 生活する。暮らしていく。 類:●生計を立てる