−ゆい(yui)−
・唯一無二(ゆいつむに) 《四熟》 ただそれ一つだけで二つとないこと。他にない貴重なものであること。 類:●不同不二●唯一不二 ★「唯一」も「無二」も、二つとないことを表わす類義語で、これを重ねて意味を強調した語。
・唯我独尊(ゆいがどくそん) 《四熟》 1.仏教用語。個々の人間は、自分がこの世で唯(ただ)一人の尊い存在であることを自覚すべきである、ということ。 故事:釈迦は生まれたときに七歩歩いて天地を指さし「天上天下唯我独尊」と唱えたという。 類:●天上天下唯我独尊 出典:「伝燈録」・「大唐西域記」 2.誤解から、この世界に我よりも尊いものはないということ。 類:●天上天下唯我独尊 3.自分だけが偉いと自惚(うぬぼ)れること。 類:●独(ひと)り善(よ)がり
・由緒正しい(ゆいしょただしい) 1.ものごとが現在に至るまでの所以(ゆえん)がしっかりしている。来歴がはっきりしている。2.長い歴史を経て築き上げられた格式が高い。
・唯心の浄土(ゆいしんのじょうど) 仏教用語。一切(いっさい)の諸法はただ心の現れであると見るところから、西方浄土も自己の心の現れであり、また、心の中にあるとする考え。 類:●唯心浄土●唯心の弥陀 出典:華厳経(けごんぎょう・けごんきょう) 仏典。東晋の仏駄跋陀羅(ブッダバドラ)訳の60巻本(六十華厳、旧訳華厳経とも)、唐の実叉難陀(シクシャー・アーナンダ)訳の80巻本(八十華厳、新訳華厳経とも)、唐の般若(プラジュニャー)訳の四十巻本(四十華厳、貞元経とも)の三つがある。大乗経典中、最も重要なものの一つで、天台宗を始め諸宗に多大の影響を与えた。一切の世界を毘盧遮那仏(びるしゃな)の顕現とし、どんな小さな微塵(みじん)も全世界を映し、一瞬の中に永遠を含むと説き、一即一切、一切即一の世界観を展開している。「華厳」とは、別名「雑華」ともいい、雑華によって仏を荘厳することを意味する。正式名は『大方広仏(だいほうこうぶつ)華厳経』。「花厳経」とも書く。
・唯心の弥陀(ゆいしんのみだ) 仏教用語。一切の諸法はただ心の現れであると見るところから、阿弥陀如来も自己の心の現れであり、また、心の中にあるとする考え。 類:●己心(こしん)の弥陀