−ゆく(yuku)−
・行方なし(ゆくえなし) 1.行く宛てがない。進むべき方角や目標が分からない。また、宛てがなくて困惑する。 類:●途方に暮れる 2.行った先が分からない。行方が知れない。 類:●行方不明 3.行き止まるべき際限がない。 類:●果てしない
・行方も知らず(ゆくえもしらず)[=知れぬ] 1.行先が分からない。2.今後の成り行きがどうなるのか分からない。将来の見通しが立たない。3.果てが分からないほど広々としている。果てしなく広い。4.どこの誰か分からない。素姓も知れない。 類:●馬の骨
・行くさ来さ(ゆくさくさ) 行くときと来るとき。 用例:万葉−四五一四「由久左久佐(ユクサクサ)つつむことなく船は早けむ」 類:●行くさ離(き)るさ
・行くとして可ならざるはなし(ゆくとしてかならざるはなし) 何をやっても上首尾である。行(おこな)ったものは皆、十分の成果を得る。
・行くに径に由らず(ゆくにこみちによらず) 目的地まで、小道や裏通りを通らず、常に大通りを通るということ。ものごとを成すのに、近道を求めたり小細工を弄したりせず、正々堂々とした遣り方を取る。 出典:「論語−雍也」
・行く水に数書く(ゆくみずにかずかく) 跡形もないこと。儚いこと。無駄であること。 類:●水に数書く●水に文字書く●水に絵を描く
・往く者は追わず来る者は拒まず(ゆくものはおわずくるものはこばまず) 去ろうとする人を引き止めず、来る者は追い返さない。 類:●去る者は追わず 出典:「春秋公羊伝」
・行く行く(ゆくゆく) 1.行きながら。道を歩きながら。 類:●道すがら 用例:土左「酒、よき物どももて来て、舟に入れたり、ゆくゆく飲み食ふ」 2.将来に。行く末に。やがて。 用例:山家集−下「塵付かで歪める道をなほくなしてゆくゆく人を世に継がへばや」 例:「行く行くは親の会社を継ぐ」