縁談」とは、嫁取り、嫁入り、または婿養子の縁を結ぶための相談のことである。男女の交際が自由になり、恋愛結婚の多い現代では、嫁とり、嫁入りの相談というと、いかにも古くさく感じられまるかも知れません。
昔から、性格的に控えめで、恋愛のチャンスをなかなかつかめない人、結婚したいのに異性と接触するチャンスがない人たちは、しかるべき人(社会的に顔の広い人物)が、仲介者に適当な候補者を紹介してもらうことになる。
結婚適齢期の男女を引き合わせ、お互いに相手が気に入れば結婚を前提に交際するというのが、一般的な「縁談」の方式である。
こうした「縁談」は見直しの傾向がある。昔は本人の意思が無視されて、親サイドで一方的に縁談話が進められたが、今は違う。本人同士が、合わなければとりやめることができるようになった。本人の意思も尊重されるようになった。
それにこのやり方のよさは、社会的信用のある人生経験豊かな仲介者が、ふさわしい候補者を紹介してくれるから、人物評価にある程度の確実性がある。効率的とも言える。
恋愛結婚の場合、一時的な感情で突き進む傾向があるから、いざ結婚して冷静になってみると、こんなはずじゃなかったと、後悔することが少なくない。だから、恋愛結婚の方がどうしても離婚率が高いのである。
顔の広い仲介者は、情報網が広く、候補者を選ぶキャパシティも広くなる。多くの候補者の中から最もふさわしいと思われる人物を選んでくれるから、良い相手に恵まれる確立も高い。このような着実性が恋愛結婚にない「縁談」の利点だ。