ひな祭りは、高貴な生まれの女の子の厄除けと健康祈願のお祝いの行事です。「桃の節句」とも呼ばれ、庶民の間にも定着して行ったお祝いで、お七夜やお宮参りと同じく女の赤ちゃんのすこやかな成長を願う行事として、欠かせない行事です。弥生の節句、上巳の節句などともいい、女の子のいる家庭では、ひな人形や桃の花を飾ったり、親類や友人を招いてお祝いします。
桃の節句の起原は大変古く、平安時代にまでさかのぼります。平安時代の貴族の間では、それぞれ季節の節目の身のけがれを祓う大切な行事でした。
桃の節句のお供えは、「菱餅」(ひしもち)、「ひなあられ」「桃の花」「白酒」「はまぐりのお吸い物」などがあります。
ひな人形はひな祭りの1〜2週間前に飾り、早く飾るのは良いのですが、前日に飾る一夜飾りは避けるのがしきたりです。
また、ひな人形は節句の翌日に片付けるのがならわしで、いつまでも飾っておくと、女の子の婚期が遅れるといわれています。これは、片付けの習慣を身に付けるための言い伝えだそうです。昔の人の知恵ですね。