陰暦4月8日は花祭り。春爛漫の花祭りでもあるところから、一般には「花祭り」の名称で親しまれています。釈迦牟尼(お釈迦様)の誕生日といわれ、誕生日を祝って潅仏会と呼ぶ法会を行います。「花祭り」は、国の重要無形民俗文化財にも指定されていて、悪霊を払い除け、神人和合、五穀豊穣、無病息災を祈る目的で鎌倉時代から代々親から子、子から孫へと大切に伝承されてきた神事です。

ところで、甘茶をご存知ですか?甘茶とは、その名のとおり甘いお茶です。麦茶に似た色をしていてちょっと甘くちょっとにがく、とろりとした飲み心地がします。お寺で参拝のあとに、竹のひしゃくで釈迦像に甘茶を三回注いで拝むならわしがあります。

ちなみに、甘茶とは砂糖入りのお茶というわけではなく、ユキノシタ科のアマチャやウリ科のアマチャヅルを煎じた飲料です。あまり馴染みがありませんが、漢方薬店で売っています。

 これを飲むと無病息災でいられるとか、これで墨をすって「千はやふる卯月八日は吉日よかけさけ虫を成敗ぞする」という言葉を書いて戸に張ると、子供の疳の虫よけになるという言い伝えがあります。