107.【か】 『獲麟(かくりん)』 (2001/12/10)
『獲麟』 (「麟」は麒麟(きりん))
1.「春秋」が「西狩獲麟」の句で終わっているところから、絶筆。また、ものごとの終わりを意味する。
2.「春秋」に筆を加えたという孔子の死から転じて、一般的に、臨終や辞世を意味する。 用例:玉葉−治承3年正月12日「煩赤痢病、及獲麟云々」
参考:麟を獲たり
出典:春秋(しゅんじゅう) 中国の古典。周代、魯国の隠公元年(前722)から哀公14年(前481)までの、魯を中心とする歴史書。魯の史官の遺した記録に、孔子が筆削を加え、その表現の中に彼の歴史批判を含めたものとされるところから、五経の一つとして重んじられるようになった。のち、「左氏伝」「公羊伝」「穀梁伝」などの注釈書ができた。
用例の出典:玉葉(ぎょくよう) 平安後期〜鎌倉初期の日記。66巻。九条(藤原)兼実。長寛2年(1164)から建仁3年(1203)に至る間の朝儀(ちょうぎ)や政界の実情などを詳細に記し、論評を加えたもの。また、有職・風俗・天文その他の資料も豊富に含む。後に二条良基が書写し、『玉海』と題された。
*********
前項へ←→次項へ
目次へ戻る