−あめ(ame)−
蛙鳴蝉噪(あめいせんそう) 1.蛙や蝉の鳴き声が煩(うるさ)いことから、がやがやと喧(やかま)しく喋る様子。2.議論や文章などが下手なこと、また、無駄な言い回しが多くて、内容が乏しいこと。 出典:蘇軾の詩
黄牛に腹突かる(あめうしにはらつかる) 角がなくて大人しい牝牛に腹を突かれるということから、嘗(な)めて掛かっていた相手に遣り込められる。
雨が降ろうと槍が降ろうと(あめがふろうとやりがふろうと) どんなことがあっても。決心したからには、どんな障害があろうと、必ず遣り遂げようという固い決意を表わす言葉。 類:●火が降っても槍が降っても●火の雨が降っても●石に噛(かじ)り付いても●石に食い付いても
飴細工の狸(あめざいくのたぬき) 腹の大きい臨月に近い婦人を狸に準えて嘲る言葉。 類:●飴狸(あめだぬ)
雨露を凌ぐ(あめつゆをしのぐ・うろを〜) 1.雨や夜露が掛からないようにする。 例:「昨夜は駅の待合室で雨露を凌いだ」 2.住居に屋根がある。最低限の住に処(か)を持っている。また、最低限の生活を維持していることの喩え。 例:「どうにか雨露を凌いでいる」
飴と鞭(あめとむち) 1.ビスマルクが社会主義者に対してとった政策で、弾圧(鞭)と譲歩(飴)を併用したこと。人民に対して、甘い生活条件と厳しい刑罰を同時に使い分ける政治技術。2.転じて、一般に、上位の者の硬軟両様のやりよう。 類:●人参と鞭 例:「あの女は、飴と鞭で男を操る」
雨に沐い風に櫛る(あめにかみあらいかぜにくしけずる) 雨や風を身に浴びて苦労する。世の様々な苦労を体験することのたとえ。 類:●櫛風沐雨(しっぷうもくう)
天に跼り地に蹐む(あめにせぐくまりちにぬきあしにふむ・せかがまり〜) 天地の間にあって、小さくなって恐れ慎(つつし)んでいる様子。 出典:「詩経−小雅」「謂天蓋高、不敢不局。謂地蓋厚、不敢不蹐」
雨につけ風につけ(あめにつけかぜにつけ) 雨が降れば降ったで、風が吹けば吹いたで常に。何かを常に心に掛けているような心境。 類:●年がら年中
天の下知らしめす(あめのしたしらしめす)[=知ろしめす・知らす・知ろす] この国土をお治めになる。天下をご統治なさる。
雨の夜にも星(あめのよにもほし) 雨の夜でも稀(まれ)に星が見えることがある。有り得ないような不思議なことでも、稀にはあること。 類:●網の目に風が溜まる
雨晴れて笠を忘る(あめはれてかさわする) 困難が去ると、その時に受けた恩をすぐに忘れてしまうことのたとえ。類:●暑さ忘れて蔭忘る●喉元過ぎれば熱さを忘る
雨降って地固まる(あめふってじかたまる)
雨や霰と(あめやあられと) 雨や霰のように次々と。矢や弾丸などが絶え間なく飛び来る様子。
・飴を食わす(あめをくわす)[=舐(ねぶ)らせる] 1.勝負事などでわざと負けて相手を喜ばせる。より大きな利を狙(ねら)って、相手に小さな利を与える。 類:●飴をしゃぶらせる 用例:滑・浮世風呂−前「一番飴をねぶらせると、本気で勝たつもりで居る」 2.甘言など、巧いことを言って人を騙(だま)す。