−せい(さ)(sei3)−
・精彩を欠く(せいさいをかく) 生き生きとした様子がなくなる。活気が失せる。冴えなくなる。
・精彩を放つ(せいさいをはなつ) 美しい光を放つという意味で、目立って優れた点が現れる。
・鑿相容れず(ぜいさくあいいれず) ものごとが互いに食い違って、噛み合わないこと。 類:●円鑿方●方円鑿●円孔方木(えんこうほうぼく)●方底円蓋(えんがい)●交喙の嘴
・正朔を奉ず(せいさくをほうず) 天子の統治に服従する。臣民となる。 参考:正朔(せいさく) 中国で古代、新しく天子が立つと暦を改めたところから、天子の支配。また、王統。
・生殺与奪(せいさつよだつ) 生かしたり殺したり、与えたり奪ったりすること。どのようにでも思いのままになること。 例:「生殺与奪の権を握る」
・青山一髪(せいざんいっぱつ) 遠く青々と茂った山が青い空と接する線を、一本の髪の毛に喩えた語。青い山が遠くかすかに見える様子。 出典:蘇軾の「澄邁駅通潮閣詩」
・政事無ければ則ち財用足らず(せいじなければすなわちざいようたらず) 政治が良く行なわれないと、国の財政は不足するものである。 出典:「孟子−盡心・下」「不信仁賢、則国空虚、無礼儀、則上下乱、無政事、則財用不足」
・西施の顰に効う(せいしのひそみにならう)・倣う 無闇(むやみ)に人の真似をして、世間の物笑いになること。また、人に倣って事をする場合に、謙遜して使う。 類:●顰に効う●鵜の真似をする烏●鯉が踊れば泥鰌も踊る 出典:「荘子−天運」 故事:西施が胸を病み、苦し気な顔をしたのを、美の仕種(しぐさ)と思い込んで里の醜女が真似(まね)た。
・青春(せいしゅん) 1.春のこと。陽春。〔運歩色葉〕 出典:杜甫「聞官軍収河南河北」「青春作伴好還郷」 ★五行説(ごぎょうせつ)で春は青にあてる<広辞苑第四版(岩)> 2.年ごとに春が巡るところから、年を重ねること。歳月。また、年齢。 用例:読・英草紙−三「青春十年を折(くじ)く」 3.一生のうちの春に喩えて、年の若い時代。青年の時期。 例:「青春の思い出」 ★希望に溢(あふ)れる時期の意味。 国語辞典:運歩色葉集(うんぽいろはしゅう) 国語辞書。天文16(1547)〜17年頃に成立。国語をイロハ順に集めたもの。イロハ各部を更に下位分類していない点で「天正十八年本節用集(1590)」と異なるが、収載語が多い点に特色が見られる。 用例の出典:英草紙(はなぶさぞうし) 読本、怪奇小説集。近路行者(都賀庭鐘:つがていしょう)。寛延2年(1749)。5巻。角書(つのがき)、古今奇談。中国白話小説の翻案9編からなる。
・盛昌我意に任す(せいしょうがいをまかす) 権勢が盛んで自分の思うままに振舞うこと。
・生色を失う(せいしょくをうしなう) 非常な驚きや恐れのため、生きた顔色がなくなること。死人のように生気が失われること。
・精神一到何事か成らざらん(せいしんいっとうなにごとかならざらん)
聖人に夢なし(せいじんにゆめなし) 聖人は、悟りの境地にあり、雑念がないからつまらない夢など見ないものである。妄想に煩(わずら)わされないから、眠っていてもつまらない夢など見ることはない。 類:●至人に夢なし 出典:「荘子−大宗師」「古之真人、其寝不夢、其覚無憂」
・聖人は物に凝滞せず(せいじんはものにぎょうたいせず) 聖人は時の流れに従って自然に身を処し、一つの物に拘(こだわ)らないから、徒(いたず)らに己を苦しめない。 類:●聖人に心なし 出典:「楚辞−漁夫」
・清水に魚棲まず(せいすいにうおすまず) 清らかな水の中には魚は棲(す)まない。あまりに清廉潔白過ぎると、却(かえ)って人が近よらないものである。 類:●石上五穀を生ぜず●水清ければ魚棲まず 出典:「孔子家語−入官」「水至清即無魚、人至察則無徒」
・噬臍(ぜいせい)
・正々堂々(せいせいどうどう) 1.軍隊などが、陣容が整い意気盛んな様子。 例:「正々堂々と行進する」 2.態度が正しく立派である。公明正大で卑怯な手段を取らないこと。 例:「正々堂々と闘う」 出典:「孫子−軍争」「無邀正正之旗、無撃堂堂之陣」
・正々の旗、堂々の陣(せいせいのはた、どうそうのじん) 旗波がよく整い、意気盛んな陣列。勢いが盛んな軍隊の形容。 出典:「孫子−軍争」 ★「正正堂堂」の語源<大辞林(三)>
・生々発展(せいせいはてん) 盛んに活動しながら絶えず向上すること。
・生生流転(せいせいるてん・しょうじょうるてん) 万物の活動は絶えず生まれ変わり死に変わりして、留まるところがない。一切のものは絶えず変化している。生死因果の理(ことわり)が常に極まりないこと。 類:●All things are constantly changing.
・勢揃い(せいぞろい) 1.軍勢が揃うこと。2.大勢の人が一か所に寄り集まること。一同が揃い集まること。 例:「親族一同が勢揃いする」 3.一切のものが揃うこと。
・生存競争(せいぞんきょうそう) 1.マルサスの人口論からヒントを得たといわれるダーウィンの進化論の中心概念。生物の全ての種(しゅ)は多産性を原則とするので、限られた自然環境内で生存し子孫を残すためには同種、または異種の個体間でより良い環境条件を奪い合う形になる。これを競争に見立てていう。ダーウィンはこれに基づいて自然選択説を立てた。2.人間社会で、生活の存続や地位の獲得を巡って起こる競争。 類:●弱肉強食  ★英struggle for existenceを加藤弘之が訳した語<国語大辞典(小)> 人物:ダーウィン(Charles Robert Darwin チャールズ・ロバート) イギリスの博物学者。1809〜1882。自然選択説による進化論を提唱。測量船ビーグル号で世界を周航し、動植物、地質などの基礎調査を行った。