−しし2(sisi2)−
獅子搏兎(ししはくと) 獅子(ライオン)は、兎のような弱い動物を捕まえるのにも全力を尽くす。簡単と思えることにも、油断することなく、全力を尽くして行なうべきであるということ。 参照:象山先生全集「獅子兎を捕らえ象を捕らうるに皆全力を用う」 出典:象山先生全集(しょうざんせんせいぜんしゅう) 儒学書。南宋の陸九淵(りくきゅうえん)=象山。36巻。朱熹が読書講学を重んじたのに対し、心即理を主張し、徳性を養うよう説いた。陽明学の先駆となる道学の一派を作った。
志士は溝壑にあるを忘れず、勇士はその元を喪うを忘れず(ししはこうがくにあるをわすれず、ゆうしはそのこうべをうしなうをわすれず) 志士は道義のためなら、窮死してその屍を溝や谷に棄てられても良いと覚悟しており、勇士は君国のためならば、いつ首を取られても良いと思っている<得丸久文氏> 類:●武士道というは死ぬことと見つけたり 出典:「孟子−勝文公・下」「志士不忘在溝壑、勇士不忘喪其元」 「溝壑」は、人が殺されて、溝の中や谷の中に屍を置かれること。 ★孔子の言葉。
爺は辛労、子は楽、孫は乞食(じじはしんろう、こはらく、まごはこじき) 祖父は苦労して財を残し、その子はお陰で楽をするが、孫の代に至っては、安楽が身に付いて働かないので乞食に身を落としてしまうだろうということ。
獅子奮迅(ししふんじん) 百獣の王である獅子が、奮い立って猛進するということで、ものごとに対処するのに、その勢いが非常に激しいこと。また、戦いのとき迅速勇猛なこと。 例:「獅子奮迅の大活躍」 出典:「大般若経」 出典:大般若経(だいはんにゃきょう) 大乗仏教の初期の経典。サンスクリット原典・チベット語訳とも現存。600巻。唐の玄奘(げんじょう)が顕慶5年(660)元旦から約4年を掛けて翻訳した。「空(くう)」を説く般若経典類を大成したもので、四処十六会に分かれる。「大般若波羅蜜多経」「大般若」とも。
爺むさい(じじむさい) 1.容姿や服装などが年寄りじみていて、むさ苦しい。 例:「爺むさい服装」 2.若さや活気がなく、年寄りくさい。 類:●爺臭い 3.心が狭くこせついている。する事が貧弱でけち臭い。 用例:伎・傾城忍術池−三段「ぢぢむさいせりふしては、侍の一分は立つまいぞよ」 4.不潔で汚らしい。 類:●むさ苦しい●むさい 用例:俳・七番日記−文化15年2月「ぢぢむさい庵も今は青柳ぞ」 ★近世以降の語<大辞林(三)> 用例の出典:傾城忍術池(けいせいしのばずいけ) 歌舞伎。天明5年(1785)。並木五瓶。・・・詳細調査中。
磁石に針(じしゃくにはり) 接近し易いこと。誘惑され易いこと。
四十がったり(しじゅうがったり)・がっくり 「がったり」は、がくんと衰(おとろ)えるという意味。健康な人でも、四十歳を過ぎると急に体力が衰えるということ。 類:●四十暗がり
四十暗がり(しじゅうくらがり) 四十歳を過ぎると、急に視力が衰えるということ。四十歳の頃から老いが始まるということ。 類:●四十がったり
四十にして惑わず(しじゅうにしてまどわず) 人間(特に男)40歳になっては、道理を明らかにし、少しの疑惑も持たないものである。 類:●四十にして心を動かさず●不惑 出典:「論語−為政」「子曰、吾十有五而志于学、三十而立、四十而不惑」
四十二の二つ子(しじゅうにのふたつご)[=親取(おやと)り子] 42に2を加えると44で「死し」となるのを忌(い)んで言う。数えで、父親が42歳の時に2歳になる男児。すなわち、父親が41歳の時に生まれた男児は親を食い殺すという言い伝えがあり、その災いを逃れるために仮に捨てて他人に拾わせる風習があった。 ★女児の場合は却って吉とした<国語大辞典(小)>
四十八手の裏表(しじゅうはってのおもてうら) 1.相撲の四十八手には、それぞれ裏と表の変化があること。2.手段に色々変化があること。また、あらゆる秘術や駆け引きのこと。
耳順(じじゅん) 60歳の異称。品性の修養が進み、聞くことが直ちに理解でき、なんら差し障りも起こらない境地であるということ。 例:「耳順に達する」 出典:「論語−為政」「六十而耳順」
自縄自縛(じじょうじばく) 自分の縄で自分を縛(しば)る。自分で決めた法令や、自分で仕掛けた罠(わな)などによって、自分自身の身動きが取れなくなり、却(かえ)って苦しむこと。 類:●自業自得 例:「厳しい規則を作って自縄自縛に陥る」 ★出典は不明。中国語の「自縛」は意味が異なり、自分の罪を認め、己を縛って許しを請う行為のこと。日本語の「自訴」「自首」に近いか。
事情通(じじょうつう) ある事情をよく知っていること。また、その人。 類:●消息通
死生不知(ししょうふち) 死ぬことをものともしない。 類:●命知らず
至上命令(しじょうめいれい) 絶対に従わなければならない命令。
爾汝の交わり(じじょのまじわり) 互いに「おまえ」「きさま」などと呼び合うような、極めて親密な交際。
死屍を鞭打つ(ししをむちうつ) 死んだ人の言動、行為を非難する。 類:●死者に鞭打つ●死屍に鞭打つ 出典:「史記−伍子胥伝」 故事:中国の春秋時代、伍子胥が父兄の仇である楚の平王の死体を鞭打った。 
尽灰滅(しじんかいめつ) 尽きてあとかたもなくなること。滅びること。
地震雷火事親父(じしんかみなりかじおやじ) この世の中で恐ろしいものを並べて、七五調に言ったもの。 ★「親父」については、後から替えられたものとする。本来、天災を並べたものとし、4つ目は「大山嵐(おおやじ・おおやまじ)」または「山嵐(やまじ)」(=台風のこと)であったという。落語などで揶揄して「親父」に替えられたものが一般化したと考えられる
至人に夢なし(しじんにゆめなし) → 聖人に夢なし