それは、2012年の5月連休の最後の日であった。
家族でスケート場に出かけ、少しばかり滑れるからと、娘の手をとり、意気揚々と滑っていたその時、娘がバランスを崩して転びそうになったのを、グッと支えて手を引いた瞬間、私の方がすっ転んで、後頭部を氷にぶつけた。
それだけは避けようと注意していたのに・・・、歳には勝てない、思ったように身体がついていかない、を実感したさせられた出来事であった。(T_T)
すぐさま、監視員の一人が、近寄ってきて、『頭を打ったようですが大丈夫ですか?』と声を掛けてくれた。
私は『大丈夫です。ありがとうございます。』と答えたものの、テレビの画面がプシュ~ンと徐々に暗くなるのと全く同じように、目の前が、暗くなってしまった・・・。
(この間、記憶喪失)
・・・と、次に、目の前が明るくなったとき、私は、カウンターでお姉さんにレンタルの靴を返却していたのであった。(?_?)
この後、今日はもう帰ろう、ということになったようだ。妻の話では、自分のロッカーを探しているようだったし、何か少し変だな?と感じたようだが、それなりに喋っているし、頭をぶつけたショックで少し動転しているのだろうか?程度で、それほど不思議な行動や言動をなかったとのこと。
酒を飲んで記憶を無くす話はよく聞くが、頭を打って記憶を無くすのは、考えると怖い話だ。
それも、もう一人の自分がいて記憶がないのに行動しているなんて・・・。
後遺症が出ないか、2週間は憂鬱だった。
そして、この3年後(2015年)に初めてCT検査をし、2年目の今年もMRI検査を行ったのである。
(2016.09.03)