分離不安

二人目の子(娘)が小学校に入り、入学式も無事終わり、4月の2週目やれやれやっと落ち着けるかな、と思っていると・・・、
今日はずっと泣いてしまった。」と、娘が学校から帰り、こぼしている。
「えっ、?どうして?」私はビックリしました。
思えば、その日の朝、同じクラスのお母さんに通学路で会い、それまで毎日娘を門まで送っていたのに、何となく一緒に行ってやらなかった。
「大丈夫かな。なんとかなるかな。」の甘さが、逆に娘のイッパイイッパイの気持ちを爆発させてしまい、一人では行けない子供にさせてしまったのだ。

その日から、あの涙の止まらぬ日が始まり、それは優に半年も続いてしまったのです。

幼稚園時代は、物事を漠然ととらえる感じで、毎日遊ぶ子が違い、楽しそうにしている感じでした。
家の周りは、お友だちが少なくて、公園に行っても同じ子と遊ぶことはなく、1、2歳の頃から、たまたま会った子と少し遊ぶ程度、継続させることはなかった。
でも幼稚園をプレの1年も含めると、4年ほど通っていたし、お友達とも同じクラスの時代の3、4人の子達と仲良く出来ていた。
毎日とはいかないが、1、2週間に1回、月に1度位の元プレのクラスでの遊びなどを企画して楽しんでいたから、お友達、団体、皆で楽しむことには問題のない子だと、思っていた。

泣きたくなること、泣き始めると涙が止まらないこと。
時には先生に「静かに泣いてね。」とまで言われていた。
解決することは沢山あるようにも感じました。

まず、何が彼女にとって問題なのか、一つ一つ見てみようと思いました。
とにかく、学校に登校すると、教室に入るのが苦手になり、私が廊下で見ているだけでは足りなくて、席を後ろに換えてもらい、その横に座って、時には背中をさすりながら、授業に向かったりしていました。
先生に何か提出物を出すにも前に行くのに、一緒に行かないと出来ない!
提出する物を出すことすら、私が手を添えてあげなければできませんでした。
給食も食べる時間が短く急がなくてはいけないのですが、食べきれないことを苦にして泣いていました。
その度合いはどんどん悪くなるようでした。

トイレに行きたくなっても、授業中どうしても我慢できず、でも先生に言い出せない。
休み時間に行ったとしても、時間内に出れない。何回もトイレットペーパーで拭いて神経質に、なかなか納得しなくて出てこない、ある意味時間にもルーズになっていました。

本当の娘は、割りと生真面目で、言われたことは守るところがあり、時間にもルーズではありませんでした。
明るく、思った事は、人に言える性格です。それでいて、少し控え目、人の気持ちを察する、悪口は言いたくないような、思いやりのある子でした。
習い事先の先生が、娘を一言で言うならば、「あまり我こそはと前へ出るタイプではないけど、皆が自然に近づいて来るような磁石に吸い寄せられてピタッと、集合してくるような、性格である。」と言われていました。
まず、市内にある、子供支援センターに相談して、紹介を受け、中にある専門の先生に毎週予約を取り、娘の状態や、私の感じる話を聞いて頂きました。
そして、言われたのが、娘さんは、「分離不安」だと、診断されたのです。
お医者様ではないですが、子供の異常な症状の専門の先生のようでした。
分離不安は、「親と子がそれまで、過保護と言えるほど密着していたのに、急に離れたため、、戸惑いを感じ、親から離れて、なにもうまく出来なくなり、心のバランスを崩してしまうこと。」のようです。

翌日、学校に「分離不安」だと言われた、と話しましたら・・・、
小学校の校長を始め、副校長、担任、保健の先生方は、皆さん、ほとんど、ご存じない症状のようでした。
まだ浸透してないんだな~という、印象がありました。
(妻)

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