−あけ(ake)−
揚げ足取り(あげあしとり) 相手の言い間違いや言葉尻を捕らえ、詰(なじ)ったり責めたりすること。また、その人。
揚げ足を打つ(あげあしをうつ) 一方の足を他方の足の上に乗せて、腰掛けたり、胡座(あぐら)をかく。くつろいだしぐさ。
揚げ足を取る(あげあしをとる) 1.相撲や柔道などで、相手が揚げた足(=浮き足)を取る。また、そのようにして倒す。2.転じて、相手の言い間違いや言葉尻を捕らえ、詰(なじ)ったり責めたりすること。 類:●言葉尻を捕らえる
・揚げ煙管(あげぎせる) キセルの雁首(がんくび)を上に向けて持つこと。得意になって、ゆったりと構える様子。 類:●脂(やに)さがる
挙句の果て(あげくのはて) 最後の最後。 類:●とどのつまり●終局 ★挙句は「揚げ句」とも書き、連歌や俳句の終わりの二句をいい、「果て」も、同じく終わりを意味するところから<国語慣用句辞典(集)>
上げ下げを取る(あげさげをとる) 相手に巧く調子を合わせて始末する。
上げ潮に乗る(あげしおにのる) ものごとが順調に進み始め、その勢いに乗(じょう)じて行なう。 類:●流れに棹差す●順風に帆を揚げる 例:「上げ潮に乗って事業を拡大する」
上げず(あげず) 「〜(期間)に上げず」の形で、間を置かないで。 用例:大和物語−152「二三日にあげず御覧ぜぬ日なし」
明け透け(あけすけ) 1.隙間ができていて、向こうのものが丸見えであること。 用例:俳・鷹筑波−五「もらひてのあとやあけすけぼけの花」 2.人の言葉や態度などが、包み隠さないこと。隠し立てがなく露骨(ろこつ)であること。 類:●開けっ放し 用例:浄・娥歌かるた−二「あけすけの返事したがよい」 例:「明け透けものを言う」 ★副詞的にも用いる<国語大辞典(小)>
上げ膳(あげぜん) 自分からは何もしないで、居たまま、食膳を供されること。 ★元来、膳を下げることをいったものと考えられるが、「上げ膳据え膳」と重ねたことから「据え膳」と同義に用いられるようになったものか<国語大辞典(小)>
明智が天下(あけちがてんか) 短い期間だけ権力や地位を得る。転じて、期間や時間が短いこと。 類:●三日天下 ★天正10年6月、明智光秀が主君織田信長を殺し、天下に覇をとなえたが、わずか十余日間で羽柴秀吉に滅ぼされた故事から<国語大辞典(小)>
上げつ下ろしつ(あげつおろしつ) 煽(おだ)てたり扱(こ)き下ろしたりする。主に、人を説得しようとしているときなどに用いる。 類:●上げたり下げたり●誉めたり貶したり●脅したりすかすしたり 
開けっ広げ(あけっぴろげ) 1.戸や障子などを開け放すこと。また、そういう状態。 類:●開けっ放し 2.心の内などを、包み隠すことなく、ありのまま見せること。また、その様子。 例:「開けっ広げな性格だ」 ★「あけひろげ」の転<大辞林(三)>
揚げ壺を食う(あげつぼをくう) 騙(だま)される。詐欺に遭(あ)う。 ★揚げ壺(あげつぼ) 賽(さい)を使う丁半賭博で、壺の開閉に使う不正手段<国語大辞典(小)>
開けて悔しき玉手箱(あけてくやしきたまてばこ)[=浦島の子] 期待外れの結果になって失望することの喩え。 出典:「拾遺和歌集」
明けても暮れても(あけてもくれても) 毎日毎日。明け暮れ。
明けない夜はない(あけないよるはない) どんな暗い夜も朝になれば明けるように、今は不幸な時期であっても、やがて必ず良い時期が来るということ。 類:●止まない雨はない 出典:「マクベス」「この世に明けぬ夜は無し」 出典:マクベス 戯曲。シェークスピア。四大悲劇の一つ。5幕28場。1606年。スコットランドの武将マクベスが、三人の魔女の予言に野心を抱き、ダンカン王を弑逆(しぎやく)、将軍バンクオーを暗殺して王位に就く。後に、王の長子マルコム王子一派に討たれる。
朱に染む(あけにそむ) 赤く染める。辺りを血で染める。血塗れ。 類:●朱になる
朱の涙(あけのなみだ) 血の涙。涙が出尽くすと血が出ると言われるところから出た言葉で、酷く悲しんで泣く様子をいう。 ★主に、女性の涙の形容に使う<国語慣用句辞典(集)>
明けの春(あけのはる) 年の初めを祝っていう。今朝の春。 類:●今朝の春●新春
朱を奪う紫(あけをうばうむらさき) 間色である紫色が正色である朱色にとってかわる。悪に侵されて、正が失われることのたとえ。 出典:「論語−陽貨」「悪紫之奪朱也」
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