−かま(kama)−
噛ませ犬(かませいぬ) 1.闘犬用語から。闘犬の試合前に、出場する犬に自信を付けさせるために、わざと噛まれる犬のこと。2.転じて、誰かの引き立て役になること。また、その人。
噛ませて呑む(かませてのむ) 人に噛み砕かせたものを呑むという意味で、人の骨折りによって功を納めること。
蒲魚(かまとと) 分かり切っていることを知らないような振りをすること。また、その人。特に、初心(うぶ)な振りをする女性を指す。近世末に上方の遊里で用い始めた言葉。 類:●猫被り ★自分に付いたお客との世間話の中で、 「世の中に蒲鉾という美味しい食べ物があるそうだけれど、それはお魚ですか」などと言って、知っていながら、敢えて世間知らずを装い、男心を擽(くすぐ)ったといわれる。
竈を起こす(かまどをおこす) → お釜を起こす
鎌輪奴(かまわぬ) 江戸時代、明暦から元禄の頃まで町奴の間で流行した衣服の模様。鎌の絵に丸い輪と「ぬ」の文字を配したもの。「構わぬ」と読ませる洒落。
鎌を掛ける(かまをかける)[=引っ掛ける] 1.自分が知りたいと思っていることを、相手が不用意に喋るように、巧みに誘いを掛ける。2.それとなく気を引く。誘惑する。 ★語源は未詳。「甑(こしき)」や「桶(おけ)」を作る時に、寸法を計る道具を「かま」と呼び、「かま」で寸法を確認することを「かまをかける」と言っていたことによるとも。喧(やかま)しい意味の「囂し(かまし)」に「かける」を加え、相手にやかましく喋らせ、うまく聞き出す意味になったとも。蟷螂(かまきり)や猫の「鎌掛け」の動作からか(蟷螂の異名は「鎌掛け」)とも。