210.【さ】 『三十六計逃げるに如(し)かず』 (2003/12/08)
『三十六計逃げるに如かず』[=が勝(かち)]
1.計略はたくさんあるが、困ったときはあれこれ考え迷うより、機を見て逃げ出し、身を安全に保つことが最上の方法である。身の安全を計って、後日の再挙を図れ、ということを教えたもの。
2.転じて、面倒なことが起こったときは、逃げるのが得策であるということ。
類:●逃げるが勝ち●He who [that] fights and runs away lives to fight another day.落ち武者となっても生き長らえれば、また戦う機会も巡ってくる<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典>
参考:「三十六計」は、古代中国の兵法で用いられた三十六の計略のこと。
故事:「南斉書−王敬則伝」「敬則曰、檀公三十六策、走是上計。汝父子唯応急走耳」 中国、南北朝。王敬則が、叛軍を率いて、成都・建康(今の南京)目指して攻め上っていたとき、「王敬則が逃げるらしい」という皇帝側が流した噂を耳にした。それに答えて「檀将軍の計略は数々あったが、逃げるのが一番の策だったそうな」と笑い、退こうとしなかった。やがて、斉の軍に囲まれ、逃げることもならずに首を討たれた。これは、宋の将軍・檀道済が魏軍を避けたのを謗(そし)って言ったものとされる。
出典:南斉書(なんせいしょ) 中国の正史。梁の蕭子顕(しょうしけん)撰。59巻。本紀8巻、志11巻、列伝40巻から成立。もと60巻で唐代に1巻を逸した。二十五史の一つ。南朝の斉の歴史を記したもの。
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