−みと(mito)−
見通し(みとおし) 1.始めから終わりまで目を通すこと。終始見続けること。2.遠くまで見えること。また、そういう場所。 例:「見通しが利く高台」 3.将来のことや、相手の本心などを、誤りなく察知すること。また、その能力を持つ人。 類:●天眼通(てんげんつう) 例:「天は全てお見通しだ」 4.あるものごとの成り行きについての予想。また、その予想される状態。 例:「先の見通しが立たない」 5.心理学で、動物が新しい事態に直面したとき、試行錯誤や過去の経験などに拠らないで、とっさに判断し、問題を解決する知性の働きを言う。 類:●洞察(どうさつ) ★古くは「みどおし」とも<国語大辞典(小)>
緑なす(みどりなす) 1.木や草の葉が緑に繁(しげ)る。2.髪が、黒々として艶(つや)がある。 例:「緑なす黒髪」
緑の糸(みどりのいと) 柳の細い枝のこと。 用例:拾遺−賀「青柳の緑の糸をくりかへしいくらばかりの春を経ぬらむ」
緑のおばさん(みどりのおばさん) 学童の交通事故を防ぐため、小学校の登・下校時に通学路で交通整理をする婦人交通指導員の通称。 ★緑色の制服を着ているところから<国語大辞典(小)>
緑の黒髪(みどりのくろかみ)[=髪・簪(かんざし)] 黒く艶(つや)のある美しい髪を指す言葉。特に、女性の髪を褒(ほ)めて言う。 出典:陸游の詩「秋興」 「一夕緑髪成秋霜(一夕に緑髪は秋霜と成る)」 ★「りょくはつ(緑髪)」を訓読した語<大辞林(三)>
緑の林(みどりのはやし) 盗賊の異称。また、盗賊が立て篭もる場所。 故事:「後漢書−劉玄伝」 漢の王匡・王鳳などが反乱し、湖北省の緑林山に篭もり盗賊となった。 ★「漢書−王伝」の緑林(りょくりん)の訓読み<国語大辞典(小)>
緑の笛(みどりのふえ) 麦笛のこと。
緑の洞(みどりのほら) 仙人が住む洞窟という意味で、太上天皇の御所。 類:●霞の洞●仙洞 用例:新古今−仮名序「緑の洞花かうばしきあした」
見取る(みとる)・看取る 1.見て知る。よくよく注意して見る。見極(みきわ)める。 用例:源氏−蓬生「かく御心とどめておぼさるる事なめりとみとりて」 2.見て写し取る。 用例:至花道−無主風の事「師によくにせならひみとりて我物になりて」 3.病人の看護をする。看病する。 例:「娘に看取られて息を引き取った」 ★3.は、「看取る」とも書く。
見蕩れる(みとれる) うっとりとして見る。魂を奪われて見入る。 類:●見惚れる 用例:名語記−九「これゆへ他事をわするるをみとる、ききとるといへる」 例:「ダイヤモンドの輝きに見蕩れる」